Y デュランゴからアラモサへ

1 ユーレイからシルバートンへ

熱気球とロッキー山脈(右端MT.Sneffel)

 今日はかなり走らなければならないので、朝7時45分には出発した。宿も予約していない。
 550号線を南へ、リッジウエイ州立公園で熱気球に乗っているのを見つけた。ロッキーの山々の景色が素晴らしいことだろう。
 しばらく進んで山間に入ってくるとユーレイの街だ。ここにも温泉プールがあって、プールの中で皆で体操をしていた。 アメリカのスイスと言われている街だが、さしずめ温泉保養地のような趣ではある。
 ここから、狭い渓谷沿いの山道は景色が良く百万ドルのハイウエイと呼ばれているが、切り立った道は運転が精一杯で 景色の観賞はなかなか難しい。
  シルバートン

 

 レッドマウンテン峠の手前に赤茶色の山が見えてきたが、これは1900年代の半ばから後半まで銅や亜鉛を採掘していたアイダラード鉱山跡であった。 レッドマウンテン峠(標高3300m)を越えるとシルバートンまで下ることになる。
 シルバートンは昔は金鉱山で栄え、古い町並みがそのまま残されている。また、デュランゴからの狭軌の蒸気機関車がやってくる。 街中で汽車関係のお土産を買ったり、汽車の駅の古い蒸気機関車を見学したりして1時間ほど過ごした。  

 

2 デュランゴ

デュランゴの駅前

 デュランゴまでの道路は汽車とは違う谷を通るため途中で蒸気機関車の勇姿を見ることは出来なかった。ここもモラス峠など3300m級の峠を 2つ越えて行く景色の良い道で、約1時間半かかってデュランゴに着いたのは12時過ぎだった。
 鉄道駅の近くで昼食、マグロのたたき風ステーキのサンドイッチがあったのでそれを注文。ビールでなくコーラを飲んでのんびりしていたら 隣のテーブルでご婦人方が誕生日パーティをやっている。お祝いを言ったら、たちまち姪が日本にいるとか賑やかになり、 又写真を撮ってあげる羽目になった。米国の田舎の人はフランクで初対面でもすぐ仲良くなれる。

 

鉄道博物館など  ここデュランゴとどんな関係があるのか判らなかったが、昔テレビでやっていたローンレンジャーの特集を組んでいた鉄道博物館などを見学して、デュランゴを出発したのは午後2時を過ぎていた。 ここからメサベルデ国立公園は近いのだが、 6年前に1度行っているのと、本日はとても往復する時間がなく省略。
 


 

3 アラモサまで行く

サンファン国有林  デュランゴを出ると160号線になり、道は東に向かう。もう折り返し点を超えて戻りだしたと言うことになる。 160号線はサンファン国有林*の中のシーニックバイウエイを行くが、この付近の針葉樹林はスプルースなどの様で樹種が違うためか、あまりマウンテンパインビートルにやられていない。
 途中チムニーロックのアナサジの遺跡*の表示があったが、 道からかなり離れており、この先もどのくらい時間がかかるか判らないので、ここも省略。もう1日か2日ゆとりのある日程を組めば良かったと反省する。

 

大陸分水嶺  温泉リゾートのパゴサスプリングスを過ぎ、ウルフクリーク峠(3307m)で再び大陸分水嶺を越え、大西洋側流域に入る。 こんな高いところまで自転車で来ている人達もいる。
 この峠を越えた直後、制限速度60マイルから急に制限速度が30マイルに下がり、あわててブレーキをかけ速度を落としたが 間に合わず、設置されているカメラが発光して写真を撮られてしまった。それにしても雪崩除け覆いがあるとは言え、山の中で急に30マイルに落とせというのは無理というものだと思ったが、 どのくらいの罰金が来るのやら。
 気を取り直し制限速度を守った安全運転でサウスフォークへ、ここで道はリオグランデ(川)と平行するようになる。リオグランデはこの付近から延々と南下し、ビッグベンドを経て メキシコ湾に注いでいる。

 

近くの中華料理店  次のデルノートでモーテルを探すが街が小さくてあまりない。モンテビスタまで行ったが、まだ5時を少し過ぎた位だったので 次のアラモサまで行ってしまった。ここには宿が沢山あったので中心街まで行き、メインストリートにあったランプライターモーテルを見つけ、 ここのカウンターで聞くと空室があるとのこと、朝食、風呂付きで68ドルと元JTBに勤めていたという中国人の女性が説明してくれたのでここにすることでチェックイン。 結局今日は260マイル走ったことになる。
 部屋の前にいくと仏教の修行をしてダライラマとも会ったという人が待ちかまえていて君たちは日本人だろうと捕まってしまった。 ここのモーテルに長期滞在しているのだという。日本の本も沢山持っていた。

 夕食は近くの中華料理店で12ドルの四川風中華コースを摂った。酢豚とかおきまりの料理だったが、スチームライスと言っている白飯が美味しい。
 部屋に戻ると汽車の汽笛が良く聞こえ、旅の旅情をさそう。あとで調べてみるとここからリオグランデ鉄道が2路線の観光列車を運行しているとのこと、 また、アラモサの南アントニートからはクンブレトルテック鉄道が米国一の標高の高い所を行く蒸気機関車を運行しているとのことが判った。 事前には判らなかったが、今回の旅行のサークルには10カ所の古い鉄道が見られる所があり、鉄道ファンには応えられないコースになる様だ。 ボーという汽笛の音を聞きながら眠りについた。



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